ようやくヘルペスも峠を越えたようで、顔を覆っていたガーゼがやっと全部取れるとこるまで回復してきました。まだ水ぶくれの痕が顔中に残ってますが、これが消えるまでにはまだ何週間かかかるでしょうし、体温も依然として不安定でしばしば37℃を超える(左顎下のリンパ節の腫れがまだ引いてないためだと思われる)という状態なので、完全に体調が良くなったというわけではないんですが。
で、先週金曜日の著作権フォーラムについてちょっとだけ。
CDの輸入権問題については、ネット界隈ではずいぶん文化庁の吉川課長が叩かれてますが、講演を聞いた限りでは吉川氏もずいぶんいろんな業界の板挟みになって困っていた様子。あの条文をひねりだした経緯についても「内外価格差を利用して還流防止措置を行うというのは、おそらくこれは世界初のテクニック」「日本人にはまだ『英語で"Not for sale in Japan"とか書かれてもわからない』という人も多いので、実際には日本語表記を必須にする必要があり、そうすると欧米メジャーは対応しづらいだろう」などと、これがいかに苦肉の策かを語ってましたし。
それよりも問題は後半のパネルディスカッションで、とにかく各権利団体が言いたい放題自分達の権利強化を訴えるという辟易する展開。つーか死後120年も保護する必要のあるコンテンツが世の中にどんだけありますかっての。あと10代の頃の映像をわざわざ金出してまで見たい、と50年後に思わせるほどの大物タレントもそうはいないでしょう。
世の中完全に無から創造されるコンテンツなんてそう多くは存在しないわけで、ほとんどは何かのコンテンツをモチーフなり参考にしてたりするわけですし。特に最近はサンプリング文化やリミックス文化ってのが発達してきてますし、あまり著作権を強化しすぎるとそういった「既存のものを組み合わせて新たな表現を生み出す」という世界がつぶされてしまうことにつながりますからねぇ。
その点で言うと、今年3月にLessig教授の
対話ミーティングを取材したときにLessig教授が語っていた「発表後50年経過時点で、権利の延長を求める場合は1ドルを支払う」というのは、個人的にはかなりいい線突いてると思うんですが。というか1ドルも取らないで「50年経過時点で何らかの手続きを取らなければ著作権が失効する」とするだけでも、かなりの著作物はFreeに使えるようになると思いますし。
今回も日本写真家ユニオンの丹野氏は「一写真家が生涯で撮影する写真は何十万枚にもなるが、そのうち将来にわたって自分の作品として残したい(=保護を受けたい)写真はせいぜい千枚から二千枚ぐらいだ」と語ってましたし。その千枚か二千枚かを除いた残る「何十万枚×写真家の人数分」の写真がFreeになるだけでも、社会にとってはかなり大きな効果があると思うわけですよ。
あと松本零士氏が主張していた「創作造語」の保護ですが、それって単に
保護を受けたい単語を商標登録しとけばいいだけの話では、と私は思うんですが。別に知的財産権は著作権以外にも特許とか実用新案とかいろいろな類型が存在するわけですから、全てを著作権でカバーする必要もないでしょう。