つーわけで昨日はWinnyのワークショップに出席。情報ネットワーク法学会会員としてこれは外せないイベントですな。
2ちゃん方面ではWinnyの解析結果の発表を行った宇田氏@東京工科大が叩かれてるようですが、私も今回の発表が初出だと思っていたらゲームラボに既に解析結果が出てたんですね。正直不勉強でした。
ただ、2ちゃんの議論を見てると経路の暗号化とキャッシュの暗号化をごっちゃにして議論している節があるような気がちょっとだけします。
パネルディスカッションでは、今回の事件でWinnyの何たるかもろくに知らない一般誌が警察発表をうのみにして情報を垂れ流したことが話題になって、その流れで「どうやったらマスコミに正しい情報を流してもらえるか」とプレス席に話を振られてしまい、しかたないんで私(ともう一人)が答えるはめに。でも実際問題として、今回の問題って法律的にも非常にデリケートな問題(幇助の範囲の問題なんてその最たるもの)を含んでますし、本当の専門家でないと突っ込んだ分析を書くのは無理でしょう。
私も正直今回の事件をネタに記事を書くのは怖いですもん。司法記者クラブに入ってたら別ですけど、裁判の傍聴だって一般人と並んで抽選となると京都まで行くのも躊躇しますし。
ちなみに講演終了後に町村先生@南山大に「やっぱそうだよねぇ」と声をかけられたときにはちょっとだけびびりました(笑
で、そうこうしているうちに時間が来てしまって、私が聞きたかった質問は聞けずじまい。いや、個人的には「P2Pを発信者情報秘匿に使うことの是非」をうかがいたかったんですけどね。
最近は個人情報漏洩とかの問題があって発信者情報を極力相手に見せたくないというニーズが高まってて、現実にIPAの次世代ソフトウェア開発事業で開発されている「
アノニミティガード」なんて、経路の暗号化と中継ノードを利用して発信者のIPアドレスを隠すあたりの考え方はまんまWinnyですよ。実際これは開発元の担当者も認めてて、IPAXで取材したときには、ちょうど金子氏の逮捕直後だったこともあって「正直我々も捕まるんじゃないかと心配です」と語ってましたし。
一方で発信者情報を秘匿すると、どうしても今回のような不正コピーの温床となりやすい部分が出てくるのは否めないわけで。ただこれはDRMとかである程度は回避できると思いますけどね。実際WMP9のDRMなんかはかなり強力ですし、だからこそ「わざアリ」なんてサービスも成り立つわけですから。
このあたりをどうバランスさせていくかは非常に難しい問題だと思います。ただかなり政策論的な部分なので、よく考えたらあの席で質問しないで正解だったかもしれませんが。