NIKKEI NETのBizPlusに掲載された、馬場錬成氏の
「『Winny』開発者逮捕が問うネット社会のルール作り」という記事が小倉弁護士のところで話題になってたので読んでみる。
まあ内容に対する問題点は既に小倉先生がさんざん
指摘してくれてますので、ここでは一つだけ統計の数字について、ちょうど先月号(8月号)のPC MODEのコラムでこのあたりの話を書いたので、そこからご紹介。
確かにレコード協会の統計データ(
ここであらかたのものは読めます)を読むと、昨年の音楽CDの売上がピーク時(1998年の約6075億円)の2/3である約3997億円まで落ち込んでるのは本当。ところが一方で昨年の音楽用DVDの売上は約505億円と、前年比で77%も増加してるんですな。
ついでに本当に不正コピーで売上が落ち込んだんだったら、JASRACの著作権料収入が減少するといった影響が本来出なきゃいけないはずなのに、JASRACの収入(
プレスリリースページの「平成~年度定例記者会見」を開くと各年度の収入額が確認できます)はここのところ横ばいかむしろ若干増加傾向。確かにCDからの著作権料収入は落ち込んでますが、その分着メロとビデオグラム(DVD、VHSなど)の収入が増えてて減少分を見事に埋め合わせてます。
なんでこのとき私は
こうなるとCDが売れない本当の原因は、不正コピーや逆輸入CDの影響などよりも、音楽を聴くリスナー側の利用するメディアがCDからDVD・着メロ等に大きく変化していることの影響の方が大きいのではないかと考えるのが自然に思えてくる。
と原稿に書いたわけですが(誌面では若干表現が変わってますが、意味合い的には一緒)。
ベンチマークテストにしても統計にしても、少なくとも一つの数字だけをうのみにするのはいろんな意味で危険なわけで、同種の統計やテストを複数組み合わせて分析しないと正しい判断は難しいですし、そのことはジャーナリストとして非常に重要な部分。
ただ私も時々このことを忘れがちになってしまうのも事実。特にWeb媒体のような速報性重視の媒体中心に活動してるとねぇ…(この点についてはいずれ改めて)。今回の件で「人の振り見て我が振り直せ」じゃないですが、改めて自戒の念にかられましたです、ハイ。